スマホ向けのヘッドセットがエロVRには向かない3つの理由
スマホでの利用を前提としたヘッドセットは、2015/2016年頃に登場し、何百万人もの人々がVRデビューを果たすきっかけになりました。しかし、2019年末にはすでに、これらは エロVRを見るための最良の選択肢ではないと言えるようになりつつあります。カードボード、GearVR、Daydreamを、より進化したVRヘッドセットにアップグレードすることを検討すべきです。より快適な体験ができるだけでなく、楽しめるコンテンツの数も格段に増えるからです。
SexLikeRealアプリ はベーシックなVRヘッドセットでも動きますが、それはあたかも、品質の劣る車に高級タイヤを装着するようなものです。
スマホはVR用に設計されていない
何はともあれ、スマホについて触れましょう。このデバイスは、VR用に設計されたものではありません。たまたま当時存在するデバイスの中では、VRオブジョジェクトを動かすのに適したツールだったのです。今日では、6K 60FPSビデオの圧倒的な品質を楽しむための、より優れた選択肢があります。Samsung Galaxy S8/S9/S10のようなフラグシップスマホだけが、60FPS画像を再生できるスペックを持っています。Google Pixel 2 / 3やiPhone Xなどの他の人気スマホは、解像度、レイテンシー(遅延)などに関して、十分なディスプレイ性能を備えていませんでした。また、これらのスマホに使われているSnapdragonチップセットは、2019年の「Snapdragon 845」までは、4K 60FPS以上の動画を処理するには十分な性能を持っていませんでした。現在の SLRのビューポートストリーミングでは、動画を本来の5K/6K画質で楽しむことができます。
スマホベースのヘッドセットは3DOF（被写界深度、焦点が当たっているように見える被写体との距離のこと）にしか対応していませんが、VRは6DOFに完全対応しているので、より見やすくなります。また、スマホで使用されている60Hzのディスプレイは、ヘッドセットの90Hzよりも性能が劣ります。さらに、日常的に使っているスマホは油汚れや傷がついてしまい、VR体験に悪影響を及ぼします。
もうひとつの違いは、ヘッドセット自体にあります。ダンボール製のヘッドセットは、あらゆるメーカーのスマホに対応するように設計されています。Oculus Questや、Oculus Rift S、HTC Vive Cosmos、Valve Indexなどの最新ヘッドセットのような、高度に洗練されたヘッドセットでVRを使用するのとは全く違います。完璧にセットアップされたレンズ、高品質ヘッドフォン、頭の形にフィットする設計などにより、他に類を見ない体験ができます。適切なコントローラーと組み合わせて使用することで、VRでより多くのことができるようになります。
3つ目はコンテンツです。Oculus HomeやSteamVRなどのVRプラットフォームは、モバイル機器向けのプラットフォームよりも圧倒的に優れています。
開発者の立場からすると、適しないVRヘッドセットをスマホで利用すると安定したパフォーマンスが得られず、ユーザーが意図したとおりの体験は期待できません。
スマホの使い分け
現在、ヘッドセットを使用することでVR体験できるスマホは数多くあります。サムスンのGalaxy S10、S9、S8、S7、そして同世代のNoteスマホで使用されていたGearVRは当時、プレミアムヘッドセットと言われていました。技術的には今でも十分な性能を持ち、Oculus Questは技術的にGalaxy S8と同等の性能を持ってはいますが、VR専用ヘッドセットのような、機械と身体がぴったりフィットしている、という感覚はありません。GearVRのコントローラーは、ほとんどのVRコントローラーの基準には達していません。このデバイスでもVRを楽しむことはできますが、GearVR対応機種を持っていても、今さらGearVRを購入することは得策とは言えません。
Oculus Home for GearVRは、そこまで頻繁には新しいタイトルが追加されません。Exynosチップセットを搭載したヨーロッパ/海外モデルを使用すれば、誰でも最大8K動画を楽しむことができますが、Snapdragonを搭載したアメリカのスマホは4K 60FPSにしか対応していません。
これらのスマートフォンの多くがカードボードヘッドセットと一緒に使われているという統計データもありますが、この組み合わせは最適とは言いがたいです。新しいGalaxyスマホは、GearVRとの互換性がありません。
Samsungが、オールインワンのヘッドセットを販売するのが理想的です。彼らにはその能力がありますし、彼らのOdyssey+ヘッドセットが持つ性能は非常に優れています。
Google PixelスマホのDaydreamは、人間工学的にはGearVRと同等ですが、Samsung GearVRスマホほどVRに適していません。これらはSnapdragonのスマホだけです。スクリーンはピクセル数が少なく、目につきやすく、レイテンシー(遅延)も大きく、視聴体験の悪さに通じるものがあります。このヘッドセットには、GearVRとほぼ同じコントローラーが付属していますが、これではネイティブのVRコントローラーに対抗することはできません。
このヘッドセットは、Galaxy S8、S9、LG v30、Mate9 Proなどにも対応しています。新型のPixel 4スマホはDaydreamに対応していません。
Google Playストアでは、利用できる体験の数が限られています。
カードボードは、どのようなスマホでもVR体験できることを謳っている、最も普及したヘッドセットでした。VRがどのようなものかを感じさせるものではありましたが、完全な体験からはほど遠いものです。ダンボール製のヘッドセットは、VRを平凡に感じさせてしまうことを考えると、それが良いことなのかどうかという議論は常にありました。それだけでなく、様々なメーカーがそれぞれ異なる特徴を持つデバイスに対応するには限界があり、設計や開発において多くのトレードオフがあります。さらに、人間工学の視点から考えても、VR体験は台無しになってしまうと言えるでしょう。
カードボードは、iPhoneユーザーがVRを体験できる唯一の選択肢でもあります。iPhoneは、チップセットの性能が非常に低く、画素密度が低く、画面のレイテンシー(遅延)が大きいため、VRには適していませんでした。 さらに、VRで遊べるものも決して多くはありませんでした。しかし、今でもエロVRを見ることは人気があります。AppStoreのエコシステムでは、公開できるアプリケーションは制限されます。そのため、SLRアプリのようなサードパーティのアプリケーションが使えないため、エロVRはDeoVRプレーヤーで見るのが一番です。内蔵ブラウザを開き、SexLikeRealに進むだけで利用できます。また、SLRビューポートで5K動画を見ることもできます。
どのヘッドセットを選べばいいのか
エロVRに最適なヘッドセットについては、別の記事を用意する予定です。現在、Oculus Rift S、HTC Vive Cosmos、Windows Mixed Reality（Acer、Lenovo、Samsung、Dell、HP）、Valve Indexなどのテザー型ヘッドセットがありますが、いずれもコンセプトは同じですが、実装方法が異なります。これらの製品に必要なのは、コンピュータに接続することだけです。中には、より精密なトラッキング用の外部センサーを備えているものや、現在も改良が続けられている内部センサーを内蔵しているものもあります。リフレッシュレートは90Hz以上なので、90FPSの動画をスムーズに楽しむことができます。
Oculus Questは、動画再生にもゲームにも使えるオールインワンのヘッドセットです。2019年11月末までにUSB光ケーブル接続が予定されているので、PCと接続してさらにパフォーマンスを高めることができます。Oculus Go」は、主に動画を見るための3DOFヘッドセットです。
PSVRを搭載した「Playstation 4」は、発売された当時としては良かったのですが、新しいヘッドセットとは比べ物になりません。来年末までには、第2世代のPSVRヘッドセットを搭載したソニーの「Playstation 5」が発売される予定です。
Appleは、2020年末までにAR/VRヘッドセットを発表すると予想されています。